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つくり手の言葉

宮大工と大工って何が違うの?

ご来場ありがとうございました。

先週末は、雨の中沢山の方が、かわちふるさとまつり2025に足を運んでくださいました。

本当にありがとうございます。

お子さんたちと木の家づくりのワークショップ。

「毎年やってるよー」っていうお子さんもいて、年ごとの作品をお家に並べて飾ってくれてるとか。嬉しいですね。

さて、そんなワークショップの合間に、ちょっとだけ工務店に相談や質問に来てくれる方がいらっしゃいます。

お話させて頂いた方の中に、「私の家は宮大工さんに建ててもらったの!」と仰るご婦人がいらっしゃいました。

宮大工さんに建ててもらった家だから、それなりの技量がある大工さんじゃなきゃ手を入れさせられないんだそうです。

残念ながら、直接大工さんに仕事を頼みたいとの事で、工務店である弊社とはご縁がありませんでした。

という事で、せっかく「宮大工さん」というキーワードが出たので、コチラにについて今日は書こうかと。

宮大工ってどんな大工?

まず、「宮大工」とはどんな職業でしょうか?

宮大工とは、主に神社や寺院などの宗教建築を専門に手がける大工職人のことです。

一般の住宅を建てる「町大工」や、商家・城郭を手がける「惣大工」などに対して、宗教的・文化的象徴である建造物を造営・修理する職人を特別にこう呼ぶそうです。

起源は奈良時代から平安時代に仏教と共に建築技術寺院建築の理念や構造法が中国大陸から伝わりました。

そこから鎌倉時代を経て構造・装飾技術を磨きながら日本独自の「和様」建築を確立しました。

そして江戸時代に幕府や藩の庇護を受け、宮大工は組(職方集団)を形成して大規模な社寺修復や造営に従事しました。

というのが大きな流れ。

現代においては、文化財の修復や保存、伝統技術の継承を中心とした役割を担っています。

後世に残るべき、非常に重要な技術者であることは間違いありません。

家をたのむならどんな家?

まさに、寺社仏閣のような住まいの建築を計画されていれば、間違いなく最高の人選です。

得意分野は、伝統的な建築工法、そして造作や場合によっては欄間・組子・彫刻まで、人の手によって、精密な家づくりが行えるでしょう。

時間とコストは大きくなるかもしれませんが、こだわった分だけ大きな愛着を得られる素晴らしい住まいになるはずです。

大工に聞いてみた。

大工に宮大工での家づくりについて聞いてみたところ、

「若いころ、量産住宅の現場で宮大工と一緒に仕事をしたことがあるが、まわりの大工が電動工具で調整している箇所を、カンナで削っていた。」

との話をされました。

丁寧な仕事でしたが、スピード感が合わず、その方は現場を去られたそうです。

これは極端な例かもしれませんが、適材適所というのは大事です。

宮大工が大量生産の現場にいるというのはミスマッチも甚だしい。

良さを生かす場所がないじゃないですか。

どんな大工があなたの家づくりに合うのか?

例えば、今多くの施主が求める、高気密や高断熱といった施工は、ある種特殊技能です。

工程上、どの個所に注意が必要で、なにを気にしながら施工するのか。

同じ方向に向かい続けているからこそ、卓越していきます。

どの分野でも同じですよね。

近年の家づくりは、家を建てる方のニーズの細分化が加速しているように感じます。

だからこそ、家を建てる際の建築会社選びが更にシビアになっています。

自身が考えている理想の家づくりと同じ方向性の家づくりを通常から行っている建築会社かどうか。

やったことのない、その時一回きりの仕様で提案されることが無いか。

しっかりと比較されることが重要です。

どんなに良いプランでも、施工が伴ってこそ。

CGパースが素敵でも、模型が素敵でも、職人の施工があってはじめて現実のものとなります。

あなたが求める暮らしに一番大事な要素ってなんですか?

突き詰めると、建築会社を大きく絞ることが可能です。

あなたには、どんな大工さんが必要ですか?

 

hiroyuki

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