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つくり手の言葉
エアコン2027年問題って知ってますか?
実は、来年大きな改革があります。
それは「省エネ基準の引き上げ」です。
つい先日、住宅においては省エネ基準が義務化され、
法的に“断熱の最低ライン”が確定しました。
一方で、家電の分野はもっと早く動いています。
1970年代のオイルショックをきっかけに、
エネルギーの多くを輸入に頼る日本は、
製造業に対して省エネ性能の向上を求める制度を整えました。
それが1979年に制定された
**省エネ法**です。
そこから何度も基準の見直しが行われ、
より高い性能が求められてきました。
そして今回、
経済産業省 が
2022年に公表していた
家庭用エアコンの新しい省エネ基準――
それが「2027年基準」です。
「家電の省エネ性が上がるなんて、いいことじゃないか!」
その通りです。
より消費電力を抑えた高性能機種でないと
販売できなくなるわけですから。
ただし――
ここが少し悩ましいところ。
これまで存在していた
“お値打ちな機種”が消えていく可能性が高いんです。
高性能機種というのは、
基本的にイニシャルコスト(購入時費用)が高いです。
理由はシンプルで、
消費電力を抑えるために
こういったコストのかかる技術が投入されているからです。
その結果、
という長期的なメリットがあります。
一方で、
このあたりは無視できません。
実際のラインナップを見ると、
かなり偏っています。
6畳用の壁掛けエアコンで比較すると――
つまり、
ほぼプレミアムクラスしか適合していない状況です。
もちろん今後は、
などが出てくる可能性はあります。
ただし本質的な部分――
ここはコストがかかる領域なので、
単純に「安い高性能機」が出るとは考えにくい。
さらに原材料の高騰もあるので、
今後の機種は
現行より高くなる可能性が高いと見ています。
結論としてはシンプルです。
検討しているなら、2026年内は一つの判断ライン。
価格と選択肢のバランスが取れているのは
“今”かもしれません。
ここ、けっこう大事な話です。
高断熱・高気密住宅の場合、
省エネ性能が高すぎるエアコンと相性が悪いケースがあります。
なぜか。
高性能なエアコンほど、
という制御になります。
高性能な住宅は、
そもそも室温がすぐに安定するので、
ここまでは相性がいい。
問題はその後。
コンプレッサーが止まると、除湿も止まる。
結果、
という状態になります。
理想は、
低出力でもコンプレッサーが粘って動くこと。
これによって、
この制御が可能になります。
これがいわゆる
小能力時高効率型コンプレッサーです。
ただし――
これが付いているのが
だいたい最上位機種。
…なんだかな、という感じです。
今やエアコンは、
単なる家電ではなく
住宅の冷暖房システムそのものです。
それなのに、
そんなケースがまだまだ多いのが現実です。
エアコンは、
これらとセットで考えないと
本来の性能を発揮しません。
栃木で快適な家をつくるなら、
住宅に合わせて空調を選定すること。
そこまで含めて設計できるかどうかが、
実は一番大きな差になります。
オースタムは、
ここまで一貫しているからこそ、
空調まで含めた住環境を整えています。
私たちは、高気密高断熱を前提に、
湿度管理と空気循環まで施工で成立させる住環境をつくっています。
設計(構造計算・温熱計算)から施工(自社大工+固定協力業者)まで一貫体制。
数値だけでなく、実際の暮らしの負担を減らすこと。
家を「商品」ではなく「シェルター」として考えています。
株式会社オースタム
鈴木博之