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つくり手の言葉
最高気温も、いよいよ夏本番といった数字になってきましたね。
少し前から茨城県古河市で新築工事が始まっていましたが、昨日、いよいよ建て方作業に入り、大工さんたちも本格稼働となりました。
午後3時、暑さがピークを迎えた時間帯の空気は、外気温38.2℃、相対湿度47.6%という恐ろしい状況。
絶対湿度にすると約20g/kg、比エンタルピーは、なんと約90.8kJ/kg。
もちろん、日陰で計測した数字です。
体温よりも外気温のほうが高いため、空調服を使っていても、なかなか涼しさを感じられません。
しばらくは、この環境での工事が続きます。
職人の皆さんには、体調管理を最優先に、無理のないペースで工事を進めてもらわなければなりません。
さて、今日は間取りのお話です。
近年は共働きのご家庭が増えたこともあり、「家事ラク」が家づくりにおける、とても重要なキーワードになりました。
オースタムでも、子育て世代のご家族が、住まいの暑さや寒さに煩わされることなく、家族との時間を大切にできるよう、間取りと性能の両面からご提案しています。
そんな中、このところ一般的になってきた収納があります。
それが、「ファミリークローゼット」です。
家族全員の衣類を、1カ所の収納スペースにまとめる方法です。
衣類を集約することで、乾いた洗濯物を各個室へ配る必要がなくなり、洗濯にかかる手間を大幅に減らせます。
さらに、その場所で着替えまでできれば、リビングにパジャマや脱いだ服が散らかることも少なくなるでしょう。
収納を1カ所にまとめることで、各部屋に設ける収納スペースや扉の数を減らせる場合もあります。
――なんて説明を、ハウスメーカーなどでもしているようです。
でも、本当にそんなにうまくいくのでしょうか?
実は、このファミリークローゼット。
どんな住宅でも、間取りに取り入れれば家事ラクになるわけではありません。
平面図だけを見れば、洗濯や着替えの動線が短くなり、便利そうに見えます。
では、そこに「温度」という、日々の暮らしに大きく影響する情報を加えると、どうでしょうか。
例えば、ファミリークローゼットが冬は寒く、夏は暑い場所だったら……。
そこで着替えるなんて、夢のまた夢。
空調の効いたリビングまで服を持っていき、そこで着替える家族が続出するかもしれません。
そして、脱いだパジャマは今までどおり、ソファに置き去り。
そんな光景が想像できませんか?
ファミリークローゼットで洗濯物を畳もうと考えている方も同じです。
その場所が寒かったり暑かったりしたら、結局、快適なリビングへ洗濯物を運んで畳むことになるでしょう。
そう。
ファミリークローゼットを本当に有効活用するためには、ほかの居室との大きな温度差をつくらないことが重要なのです。
とはいえ、各部屋にエアコンを設置するような住宅で、ファミリークローゼットにも専用のエアコンを1台追加するでしょうか。
おそらく、真っ先にエアコンの設置が省かれる場所です。
つまり、ファミリークローゼットという考え方は、室内の温度差を小さくできる高気密・高断熱住宅と相性がよく、さらに言えば、全館空調のように家全体の温熱環境を整える住宅でこそ、その効果を発揮しやすい間取りなのです。
ただし、全館空調を採用すれば、それだけですべて解決するわけではありません。
ファミリークローゼットと室内物干しスペースをつなげて、さらに家事をラクにしようと考える場合には、もう一つ注意点があります。
それが「湿気」です。
洗濯物から出た湿気がクローゼットへ流れ込まないよう、除湿や空気循環まで計画されていなければ、収納している衣類にカビが発生するリスクがあります。
「洗う・乾かす・収納する」の三拍子をそろえるためには、間取りという目に見える部分だけでなく、温度・湿度・空気の流れまで考えることが、実はとても大切です。
そのファミリークローゼット。
便利そうな動線だけでなく、ちゃんと使い続けられるための性能と空気の計画まで、できていますか?
栃木県宇都宮市を中心に、高気密・高断熱住宅をご提案している工務店、株式会社オースタムです。
住まいの温度や湿度、空気の流れまで考え、家族が無理なく快適に暮らせる家づくりをお手伝いしています。