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つくり手の言葉

住宅設計者にとって自分の家とは。。。

宇都宮も2日続けての雪。

積もらなかったので、色んな影響なくて良かったですね。

前日の最高気温20℃からの急降下、宇都宮名物の寒暖差が続くので、皆さまお身体ご自愛ください。

さて、先日ある記事を読んでいたら、若手のミュージシャンが「ゆず」にした

「季節ごとにヒット曲持っているのって憧れるし目指したい」という旨の言葉に対して、

「自分たちは、単純に路上でやってたから、季節ごとにリアルに感じる事や実体験が歌詞となって歌ってただけなんですけどねw」的な事を回答していた。

これを読んでふと思う。

住宅を設計する人間にとって、家に暮らすという体験がどのようなものだったかというのが、作り出すものに大きな影響を与えますよね。

「冬、家の中が寒い」「夏、家の中が暑い」ということがツライ経験として身体に入っていると、「自然とそんな家に住みたくない=そんな住まいを提案したくない」になるでしょう。

特に戸建てで暮らした経験があると、その体験は顕著です。

近年、それなりに断熱されたアパートやマンション暮らしが増え、周りの部屋が暖房してくれるような環境に暮らしてしまうと、思ったほど寒くない、暑くないって状況になりえます。

もちろん、住宅建築に携わるなら、寒い家に住め!と言うつもりはありません。

ただ、知識として知っているのと、身体に入っているかどうかは別物であることは自覚が必要だと感じます。

沖縄にずっと住んでいた人が、北海道の暮らしを想像するのは容易ではありません。

その逆もしかりです。

ハウスメーカーに勤めていた20代のころ、学んだ子育ての知識をもとにお客様に提案をしました。

でも、実際に自分が親になると、そのリアルは、知識だけでは絶対に埋められない情報量があり、また、共通の常識と、それと同じくらい、自分の家と他の人の家では状況が違う現実を目の当たりにします。

聞き取り方も、提案の仕方も、まったく違うものになります。

これは、断熱の話、ではなくて、設備、美観、みんなひっくるめての家づくりの話。

まさに価値観の話です。

設計者と価値観が合うのか、合わないのか、これが家づくりを失敗しない大きな礎。

どんな家を建てるか?の前に、どんな設計者と家づくりするか?

だから、見学会ではとにかく話をするのが大事です。

建物を見てもらえばわかる?

相対するのが仕事として家づくりしているプロならまだしも、初めて家づくりをするご家族にそれを求めるのは・・・

話しましょう。

ご自身の求める暮らしの価値観と、ピッタリフィットするのか。

HIROYUKI

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