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つくり手の言葉

そろそろ除湿したいよね。じゃ、仕組み知っておこうか。

6月も中盤に差し掛かってきました。

最近空気がジメっとしてきましたよね。

今年は梅雨入りが遅いとの予報なので、まだ天気はそれほど崩れていませんが、それでも空気感はだんだんと熱帯気候の様相を呈してきています。

先日も、家族が寝静まった時間に帰宅したところ、寝室のみ窓を開けて就寝した様子。

室内は、ちょっとジメっと、室温もちょっと高い。

具体的には、室温28℃ 湿度69%

「体感的に微妙だけど、そこまで温度は高くないから寝られるかな?」と思ってそのまま寝てみましたが・・・

無理でした。

朝、寝起き悪い。しっかり休めた感じがしない。

その日から、除湿モードに突入です。

という事で、今日はエアコンの除湿のお話。

エアコンには、暖房、冷房、ドライ(除湿)、(機種によっては送風)のモードがあります。

暖房は、冷媒を温めて、その熱を風に乗せて送り出す温風。

冷房は、冷媒を冷やして、その冷たさを風に乗せて送り出す冷風。

イメージつきやすいですよね。

では、ドライ(除湿)はどんな仕組みだと思いますか?

エアコンの中に除湿器が入ってる?

それとも、除湿のための何か特別な装置が付いている?

実は、エアコンの除湿は「冷房」です。

「だったら冷房とドライを分ける必要ないじゃん!」

という声が聞こえてきそうですね。

正確に言うと「弱冷房」運転になります。

「冷房」は冷やした空気をより遠くに飛ばしたいので、エアコン内部のファンで強い風を送って部屋を冷やしていきます。

この時、設定温度にあわせて冷媒を冷やし具合と風量を調整していきます。

温度を下げようって時には、風量が強くなって、ガンガンに風が出ますよね。

それが、「除湿」の時は、冷媒の冷やし具合はキンキンにして風量を最弱にします。

冷媒管がキンキンになると、空気中の水蒸気がそこでどんどん結露していきます。

結露した水は、ドレン管から外に排出されていきます。

つまり、家の中の見えない湿気が水になって、家の外に排出されていくんです。

だから、室内の湿度が下がるという訳。

さて、ではナゼ風量が最弱かというと、冷えている冷媒管に当てる風は弱い方がより結露してくれるから。

強い風だと、除湿効率が下がっちゃうんですね。

だから微風。

ただ、この弱冷房運転、梅雨の時期など気温が低くて湿度が高い状況だと、冷媒との温度差が小さくなってしまい結露が起きにくく、水蒸気から水を取り出せなくなってしまいます。

更に除湿しようとすると、冷媒温度を下げるしかなくなり、結果的により室内気温が下がり、肌寒くなってしまうという悩ましい問題が。

そこで現れたスペシャルな「再熱除湿」という機能。

この機能を有している機種は限定的ではありますが、除湿にめっぽう強い。

気温が低くて除湿できないなら温めてやればイイ!

という事で、暖房機能を利用して、室温を温めつつ、冷媒を冷やして結露を促します。

温めた空気は、同じ体積の中でも抱え込める水蒸気の量が多くなる上に、冷媒管としっかり温度差があるから、ちゃんと除湿できるという仕組み。

冷房・暖房併用だから、室温の変化も小さくて済むので、冷え性の奥様にも最適。

                   (画像は 三菱電機 ルームエアコンHPより)

すごい高等技術ですよね。

インバーター万歳!

ただ、ちょっとデメリットもあって、冷房・暖房切り替えまくるので、弱冷房運転に比べて電力消費が大きいという事。

なかなか、ムズカシイものです。

メリットばかりとはいきません。

それでも、これからの梅雨時期、ジメジメな家は眠りを妨げますから、しっかりと室内環境を整えて健康的な質の良い眠りを迎えましょうね。

ちなみに、エアコンの風が直接室内に出てこない、FASの家や Tシャツの家で、湿度が気になるタイミングがあったら、一時的に冷房で温度をガッツり下げてしまった方が、体感的には早く快適な状態にできます。

壁体内循環で壁や天井内を冷やしてあげることで、空気の温度はほぼ変わらずに、輻射で冷房することで体感を変えられるんです。

この辺りは、体感しないとピンとこないと思うので、オーナーさんには、直接ご案内しますね。

あー、毎日スッとした空気のベッドは気持ちいいなぁ。

hiroyuki

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