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つくり手の言葉
うだるような暑さもひと段落し、9月後半に入ってやっと外の空気が落ち着いてきましたね。
もうちょっと乗り切れば、重ね着ができる季節がやってきますね。
この頃の私は参加させて頂いている(一社)ミライの住宅さんによる空調設計講座のことで頭がいっぱい。
宿題もしっかり出るので、「勉強しなきゃ」の意識もあるのですが、そもそも興味が尽きないジャンル。
講義のメインの内容、端々の内容、色々気になってしまっています。
先日の講義でも、熱の伝わり方、という基本的な内容から再確認。
皆さんも、伝導、対流、放射の3つの言葉、聞いたことがあるのではないでしょうか。
直接触って熱が伝わるのが「伝導」。
空気の流れに乗って熱が伝わるのが「対流」。
モノや人から直接出る電磁波で熱が伝わるのが「放射」。
さて、問題です。
エアコンはどんな技術を使って部屋を冷やしたり、温めたりするでしょうか?
答えは簡単ですね。
風で熱を送っているから「対流」。
では、その風を冷やしたり、温めたりしているのは?
これは、ちょっと難しいですね。
でもエアコンを掃除したことがる人ならイメージできるかも。
正面のカバーを開けると、アルミの細かいフィンがびっしり詰まっていますよね。
室外機から取り込んだ熱を圧縮した冷媒ガスを通して室内まで運んできて、この細かなフィンに伝わります。
その冷えた(温まった)フィンに風を通す(ぶつける)ことで風に熱を乗せて遠くに飛ばすイメージ。
このフィンから風に熱を乗せるところは、実は「伝導」。
風に乗って飛んでいくのが「対流」。
さて、この熱を伝えるフィン、極力熱をたくさん伝えるためには表面積を大きくしたい。
だから、こんなに細かいんです。
講義の中で、「実はフィンも進化していて、昔と今では、形状が違う」ということらしい。
ネットで調べてみたら、モノによって、
こんなのとか、
こんなのとか
あるらしい。
そういえば、置き場に先日お客様宅でエアコン交換して、処分予定の機体がまだ残っている事を思い出したので、時間ができた時にちょっとバラしてみることにしました。
ちなみに、エアコンのフィンの形状なんてのは、講義の寄り道でメインの内容ではありません・・・
ではいきましょう。
第1のコース、東芝キャリア株式会社RAS-2845D
100Vの10畳用。
2003年発売開始なので、約10年使用された、年季の入った機体です。
バラシてフィンの形状見てみると、
汚れが付いてるのは、ご愛敬。
しっかりフィンの中央にスリットがあって表面積を増やしてますね。
さて、対するはメジャー機種。
第2のコース、三菱電機株式会社 霧ヶ峰 MSZ-KXV4023S-W
200Vの14畳用です。
2023年品番の全然新しいやつなのですが、落雷の影響でお陀仏になってしまいました。
こちらもバラシてみました。
さすがに使用が1年未満。
めちゃくちゃきれいです。もったいない・・・
フィンは両側に切り込みが入っていますが、意外と加工少ない感じがします。
この辺りは、最近ダイキンさんが技術アピールしいたような。
いやー、いざ自分でバラシてみると、あらためて構造とかセンサー位置とか、色々勉強になりました。
あ、ちなみに壁掛けエアコンは家電リサイクル対象品目に該当しますので、バラして家庭ごみで処分したり、冷媒ガスを大気開放してはいけません。
適切なリサイクル処分が必要になりますので、ご注意くださいね。
hiroyuki