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つくり手の言葉
お気に入りのnonnativeのパンツが色抜けしてしまい、何とか補修できないかと行きついた、宇都宮市のCreaning TOMMYさん。
普通のクリーニング屋さんだけど、メチャクチャスゴイ染み抜きと、色調の技術をもっていて、パンツの色調整を完璧にこなしてもらった上に、バックヤードの見学までさせてもらった話を先日Facebookに投稿しました。
その時、2時間ほど滞在したのですが、住まいと衣類に関わる話もたくさんさせてもらう中、驚きの一言が。
「ファンヒーターって衣類の大敵なんです。」
以前、私もブログ「日本の多くの家には国民的毒ガス製造機がある」でファンヒーターの危険性について記述しましたが、実は衣服にも大きなダメージを与えるんだそうです。
というもの、ブログで前述したように、一般的な灯油ファンヒーターは、排気ガスで室内を暖めます。
暖めれば暖めるほど、空気は汚染されていきます。
この排気ガスに含まれる「NOx(窒素酸化物)」こいつが、衣類を変色させるんです。
クローゼットの中の衣類、いつの間にか扉側の袖だけ日焼けしてしまっている事ありませんか?
これ、日焼けではなく、NOxによるダメージであることが、結構あるんだそうです。
クローゼットの扉を開けた瞬間、クローゼット内にファンヒーターの排気ガスが入り込み、最も入り口側の袖を変色させてしまうとのこと。クリーニング出した後のビニールカバーを付けたままにしておくと、より顕著に変色が進むんだそうです。
この影響は、ファンヒーターがある部屋だけでなく、隣の部屋などでも起こるとのこと。
そりゃそうですよね。各部屋で気密を確保している訳ではないので、室内の空気は対流します。
その分汚染は広範囲にわたっているという事です。
Creaninng TOMMY代表の福富さん曰く、
「クローゼット内の換気はとても重要。ファンヒーター件だけでなく、換気できないとカビの発生が抑えられない。」んだそうです。
そう考えると、服好きが住宅を建築する時に検討する必要があるのは、
①暖房に開放式のファンヒーターを選択しない。
②クローゼットはウォークインにし、換気及び空気循環が十分に行える環境を整える。
扉付きクローゼットについても同様で、換気及び空気循環が十分に行えるようにする。
ということになります。
なんという事でしょう。Tシャツの家は条件を叶えているではありませんか!!
本来、これ以外にも、服の日焼けを防ぐため、部屋干しでも乾きやすい環境を作ったり、
クローゼットでファッションショーできるように、クローゼットまで暖かい・涼しい状態を作ったり、
って、結局、全館空調の話になっていくんですけどね(笑)
今回、色んなことを教えてくれたCreaningTOMMYさん、お忙しい中、お時間いただき本当にありがとうございました。
何のつてもなくお伺いして、「興味があるので見せてくれませんか?」なんて言う変人を受け入れてくれた挙句、タップリ時間をかけて実験や説明まで。
こだわりのある方とのお話ってホント面白い。
教えてもらったことを忘れないうちに書きたかったので、今回は、季節感がまったくないファンヒーターの話。
ご参考になれば、幸いです。
hiroyuki