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つくり手の言葉

ペットと暮らす方も、耐震等級3は確定ですよね。

少し前に、「自分のつくる建築を、いかにしてお客様へ伝えるか?」というセミナーに参加しました。

常々、自分が伝えるうえで注意していることの答え合わせ——と言ったら語弊があるかもしれませんが、何を、どのような言葉で伝えるのか、とても勉強になる時間でした。

講師の方も設計を生業としていて、クライアントの声にならない声をどう拾い、その要望を具現化し、暮らし方を含めた提案へ落とし込むのか。

緻密に組み立てられた言葉の数々は驚くほど分かりやすく、あまりの楽しさに、懇親会でも大いに盛り上がりました。

取り入れることと、取り入れてはいけないこと

こういった勉強をさせていただいたとき、いつも考えることがあります。

何を自社に取り入れられるのか。
そして、何を取り入れてはいけないのか。

今回、「伝える」という面では、得るものがとても多くありました。

お客様に、より分かりやすく伝えるために、調整しなければならない部分もかなり発見できました。

でも、商品開発や住宅性能に対する考え方については、倣ってはいけないかな。

そう感じる部分もありました。

性能は、お客様に選んでもらえばいい?

講師の考えとしては、近年の物価高を踏まえ、住宅のコストバランスをどう考えるか。そのためには、断熱性能も耐震性能も、クライアント自身に選んでもらうべきだというものでした。

たしかに、断熱も耐震も、性能を高めればコストがかかります。

どこまで性能を高めても、完全な安全にはなりません。

耐震等級3にしたからといって、どのような地震にも無傷で耐えられるわけではない。繰り返し大きな地震を受ければ、深刻な損傷や倒壊に至る可能性もあります。

「そこまで耐震性を気にするなら、木造ではなく鉄筋コンクリート造にすればいい」

そんな主旨の発言もあり、会場には納得したような空気が流れました。

たしかに、言っていること自体は間違いではありません。

でも、これは少し言葉遊びだと思うのです。

お客様自身で、本当に判断できますか?

そもそも、家を建てるお客様が耐震性能について、自分自身で判断できるのでしょうか。

私は、難しいと思います。

家はバランスです。

耐震だけを目指して家をつくるわけではありません。鉄筋コンクリート造だったとしても、建築する場所や地盤、設計、施工に問題があれば絶対に安全とはいえません。

どの構造を選んでも、被害を完全にゼロにすることはできない。

それでも災害が起きたあと、より高い確率で自宅に住み続けられることには、とても大きな意味があります。

耐震性能は、「壊れるか、壊れないか」だけの話ではありません。

被災後の暮らしまで含めて考えるものです。

被災後、ペットとどこで暮らしますか?

自宅で暮らせなくなり、避難所や仮設住宅への移動を強いられることは、大きなストレスになります。

人の家族であれば、少なくとも一緒に避難所へ行くことはできます。

しかし、ペットとなると話は別です。

国はペットと一緒に避難場所まで逃げる「同行避難」を基本としていますが、これは避難所の室内で一緒に過ごせる「同伴避難」と同じ意味ではありません。

実際の受け入れ方法は自治体や避難所によって異なり、人とペットの居住場所が分けられることもあります。

屋外や軒先に置いたケージ、別棟、倉庫など、指定された場所で飼育しなければならない場合もある。車中避難を選ばざるを得ないケースも考えられます。

人ですら大きな負担を受ける状況です。

暑さや寒さ、騒音、慣れないケージ生活は、ペットにとってさらに厳しい環境になる可能性があります。

だからこそ、被災後も自宅で暮らし続けられることは、とても大きな価値なのではないでしょうか。

※避難所におけるペットの受け入れ方法は地域によって異なります。事前に自治体のルールを確認しておく必要があります。
参考:環境省「ペットの災害対策」

猫にとって、自宅にいられることの意味

私も自宅で猫を飼っています。

家を空けざるを得ない場合、最初に思いつくのはペットホテルなどに預ける方法かもしれません。

ただ、どうしてもケージの中で過ごす時間が長くなり、猫にとってはストレスの大きい環境になりがちです。

そのため我が家では、基本的にペットシッターさんに1日おきに様子を見てもらっています。

猫の場合、自宅にいられるだけで、意外と自由に暮らしてくれます。

もちろん、温度や湿度を安定させられる全館空調の意味も大きい。

帰宅後の甘え方は、半端ないですけどね。

ペットと暮らすなら、耐震等級3は確定ですよね

だから、ワンちゃんや猫ちゃんを含めた家族と暮らしている方には、最低でも最高等級である耐震等級3を選んでほしい。

私はそう考えています。

では、この話はペットを飼っているご家族だけのものでしょうか。

家族の幸せのために家を建てるのであれば、お子さんのため、パートナーのため、そして自分自身のためにも、住宅の耐震性能は大切だと感じますよね。

もちろん、これはどこまでいっても私個人の考えです。

耐震等級3でなければ家を建ててはいけない、という法律があるわけではありません。

費用もかかりますし、設計上の制約が生じることもあります。

そのデメリットまで説明したうえで、それでもオースタムは耐震等級3を基本にしています。

耐震等級を上げたがらない、本当の理由

工務店や設計者から、こんな説明を受けることがあります。

「お金がかかりますから」

「等級を上げても、そんなに変わりませんよ」

あるいは、そもそも耐震性能について何も説明されない。

プロに直接そう言われたら、お客様は「それでいいのか」と思ってしまいますよね。

では、なぜ耐震等級を上げたがらない建築会社があるのでしょうか。

理由として考えられるのは、

といったことです。

もちろん、すべての会社に当てはまるわけではありません。

しかし、耐震等級3を勧めない理由が、本当にお客様側のメリットなのか。それとも建築会社側のコストや運用上の都合なのか。

そこは分けて考える必要があります。

「必要ないでしょ?」とスーツを着た設計者から言われたとき、お客様自身で本当に判断できるでしょうか。

これは、断熱性能も同じです

この話は耐震性能だけではありません。

断熱性能も同じです。

ほとんどのお客様にとって、新築は初めての経験です。

UA値などの数値を見ただけで、その家がどの程度暖かく、どの程度涼しいのかを具体的にイメージすることはできません。

「夏はこのくらい、冬はこのくらいの室温で暮らせるように設計しています」

そんなところまで具体的に説明する工務店や設計事務所は、まだ多くありません。

オースタムは、やっていますけど。

住宅性能は、つくり手のポリシー

耐震性や断熱性について、お客様の希望を確認することは必要です。

ただし、専門的な前提や将来のリスクを十分に説明しないまま、

「性能は自由に選んでください」

と委ねるのは、少し違うと思います。

住宅性能に対する判断は、結局のところ、建築会社や設計者のポリシーそのものです。

だからこそ、家づくりでは、つくり手との価値観の共有が必要になります。

もちろん、住宅性能だけではありません。

デザインの感覚も、コーディネートの感覚も、暮らし方に対する考え方も同じです。

家づくりは、性能だけではなく、すべてのバランスでできています。

そのバランスの中で、家族の命と被災後の暮らしを支える耐震性能を、どの位置に置くのか。

オースタムでは、そこをお客様任せにはしていません。

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栃木県宇都宮市を中心に、
高気密・高断熱と湿度管理、耐震等級3にこだわった家づくりをしています。

性能の数値だけではなく、
夏も冬も快適に暮らせる室温や湿度、
災害後も家族が安心して暮らし続けられる住まいをご提案します。

ワンちゃんや猫ちゃんとの家づくりについても、お気軽にご相談ください。

株式会社オースタム

一級建築士事務所・工務店
https://oustam.com/

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