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つくり手の言葉
うちの息子も もう5歳。
できる事が日々ドンドン増えてくる。
先日も、ついにリビングの作り付けの本棚をよじ登って、ロフトという山を制覇しました。
そもそも、1歳の時にはロフトへ上がるハシゴを上まで登っては、ひとりで下りられなくなってレスキューなんて何回やったことか。
さて、こんな事を書いていると、
「1歳児にハシゴを登らせるなんて、危ない!」
なんて声が遠くから聞こえてきそうです。
果たして、その声、妥当でしょうか。
住宅の中には、ともすれば子供にとって危険と捉えることができる場所が山ほどあります。
ロフトやそれに付随するハシゴを筆頭に、
階段、コンロ、本棚、ドア、掃き出し、食器洗い乾燥機、コンセント、窓、シャッター、
細かく見ていけばキリがありません。
そのすべてを子供から遠ざける事はできません。
程度が違うから、「ロフトやハシゴとドアや窓を一緒にするな!」って、本当にそうですか?
そんなに大きな差でしょうか。
子供は、自分の能力のちょっと上を常に手を出し続けますし、特に男の子は「スリル=楽しさ」な生物です。
ウチの子が1歳の時に、ロフトのハシゴを登るのも、登れるから登りたくて登ります。
そのうち自然と下り方を考え始めます。
一度、1m位の高さから落ちました。尻もち状態でしたが、本人は大いに反省したようで、それ以来、ハシゴから手を放すことはしなくなりました。これはジャングルジム等の遊具も同様で、絶対手は離さないんですよね。
階段、本棚、ドア、掃き出し、などなどでも、
何かヤラカスのが子供です。
もちろん、大きなケガにつながらない設計配慮は建築士としての義務です。
危険な設計を勧めるつもりは一切ありません。
ただ、過剰な配慮が子供の成長の機会や楽しさを奪ってしまうこともあり得ます。
見極め、大事ですよねって話。
ウチでは、本棚を登り切った時、夜10時過ぎていたにも関わらず、拍手と声援でお祝いとなりました。
ちなみに、子供への過剰配慮なんて書くと、
「住宅の温熱環境を良くすると身体がなまる!」なんて意見出てきそうなんで、そんな人は、
昨年書いたブログ 【ママは意外と知っている。】 でも読んでくださいね。
hiroyuki