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住宅の残価設定ローンとは?仕組みと、注文住宅との考え方の違い

最近、
「住宅にも残価設定ローンがあるらしい」
という声を耳にするようになりました。

車ではおなじみの仕組みなので、
なんとなくイメージが湧く方も多いかもしれません。

今回はこの 残価設定ローン(残クレ) について、
制度の仕組みと、少しだけ踏み込んだ考え方を整理してみます。


残価設定ローンとは、どんな仕組み?

簡単に言うと、

将来の住宅の価値(残価)をあらかじめ想定し、
その分を除いた金額を中心に返済していく住宅ローン
です。

例えば、

と設定された場合、
最初から4,000万円すべてを返すのではなく、
主に3,000万円分を返済していく考え方になります。

そして一定期間後に、

といった選択をする仕組みです。


なぜ注目されているのか

この制度が注目されている理由は、

といった点にあります。

「将来もこの家に住み続けるかは分からない」
という前提で考えると、合理的な仕組みにも見えます。


ただし、ここで一つ整理しておきたいこと

残価設定ローンは、
「将来も一定の価値が残る」という前提で成り立っています。

では、その住宅の価値は
何によって決まるのでしょうか。

ここは、とても重要なポイントです。


住宅の価値は、何で決まるのか

結論から言うと、

一番大きいのは立地です。

これは、どんなに設計や性能を工夫しても
変えることができない要素です。

そのうえで、

といった点が、次に効いてきます。


売りやすさを優先すると、設計はどうなるか

ここは少し現実的な話になります。

将来の売却を前提に考えると、

こういった要素は、
どうしても買い手を限定してしまいます。

そのため、

できるだけ多くの人に受け入れられる、
“平均的で違和感のない家”に寄っていく

というのが、合理的な考え方になります。


ここまで考えていくと、
ひとつ疑問が出てきます。

果たして、そこまで一般化するのであれば、
注文住宅とする必要はあるのでしょうか。

多くの人に受け入れられる間取りや仕様を目指すのであれば、
それはすでに分譲住宅や規格住宅が得意としている領域でもあります。

もちろん、品質や性能の違いはありますが、
「誰にとっても違和感がない家」を目指すという意味では、
考え方として近い部分も出てきます。

そう考えると、
残価設定ローンが前提とする“売りやすさ”と、
注文住宅が本来持っている“個別最適”という考え方は、
少し方向が異なるのかもしれません。


制度が悪い、という話ではありません

残価設定ローンそのものは、
とても合理的な側面を持った制度です。

ただ、

何を優先するかによって、
設計の方向性が変わる

という点は、理解しておく必要があります。


オースタムが大切にしていること

オースタムでは、
家を「将来いくらで売れるか」よりも、

「その家で、無理なく暮らし続けられるか」
を大切にしています。

そういった部分は、
図面や数値だけでは見えにくいですが、
実際の暮らしには大きく影響します。

結果として、

ことで、価値が残っていくと考えています。


まとめ

住宅の価値は、

という現実があります。

残価設定ローンは、
その「売りやすさ」を前提にした仕組みです。

一方で、

注文住宅は、
「その人の暮らし」に合わせてつくるものです。

どちらが正しい、という話ではなく、
何を優先するかの違いです。

オースタムはこれからも、
制度に合わせるのではなく、
暮らしに合わせる家づくりを続けていきます。


オースタムの家づくりについて

株式会社オースタムでは、高気密・高断熱を前提に、
湿度や空気の流れまで含めた住環境を、
設計から施工まで一貫してつくっています。
家を「商品」ではなく、人が心身を休めるための
暮らしの器(シェルター)として考えています。

株式会社オースタム
代表取締役 鈴木博之

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