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つくり手の言葉
最高気温34℃なんて、たまったもんじゃないですね。
一気に外が暑くなって、家の性能に助けられる日々がやってきました。
こんな日に、家から閉め出されるなんてことがあったら怖いですよね。
でも、それが現実に起こったので、注意喚起までに。
先日、出張中にオーナー様から、
「玄関ドアの鍵が開かないんだが、どうしたらいい?」との連絡がありました。
そのオーナー様宅は、LIXILの玄関ドアで、システムキー仕様。
システムキーとは、所謂、最近の車と同じ方式で、リモコンキーをポケットの中にさえ持っていれば、タッチひとつで玄関の鍵が開くタイプ。
それが、出かけて帰ってきてみたら、反応しない。
リモコンキー側は、ランプが点くのだけれど、玄関ドア側はランプが反応していないとの事。
家の周りの状況を確認してもらうと、連続運転させているはずのエアコンの室外機が止まっている。
東京電力のメーターを見ても、数字に動きがない・・・
何かしらの理由で電力供給が、止まっている状況でした。
さて、まず当面の問題は、玄関ドアが開かないこと。
電気が止まった理由を確認しようにも、電源供給がされていない玄関ドアの鍵を開けるには、リモコンキーでは無理。
更に運悪く、スペアキーが内蔵されていない、リモコンキーをもって家を出てしまったので、手動で開けることもできない。
オーナー様からは、「オースタムさんか、メーカーで、鍵の番号控えていないか?」
とも相談されましたが、もちろん、いまどきのセキュリティーの観点から、施工会社や製造メーカーが鍵の番号を控えることはありません。
なにせ、そんな番号がわかってしまったら、侵入し放題になってしまいます。
それであったら、わざわざ工事中の鍵と、引き渡し後の鍵を取り換える必要もないのです。
もちろん、近くのご家族にも、スペアを預けてもいないし、
つまり、詰み・・・
とは言え、今回は何とかうまい事、どこも壊すことなく家の中に入ることができ、中から鍵を開けることができました。
防犯の観点から、この部分の詳細は割愛させていただきます。
無事、開いたとは言え、入れなかった時間、焦りながら家の外に締め出されてしまうなんて、本当に心にも身体に悪い。
熱中症などで体調崩されなくて、本当に良かった。
キーレスエントリーは、本当に便利です。
物理的に鍵を出して、鍵穴にさして、回して、また鍵をしまう。
荷物を持っていたりしたら、それを持ったまま行う鍵開けなんて、今や面倒なことこの上ないかもしれません。
でも、電気的に制御されたものというのは、いざって時に、対応のしようが無くなることがあります。
私自身、自宅の玄関ドアに後付けのスマートキーを試用した当初、設定がオートロックになっていて、締め出しを食らったことが
「2度」ほどあります。
見知らぬ人に、スマホを借りる恥ずかしさは、今でも忘れられません。
私の場合、連絡手段を借りることができ、更に妻が鍵を持っていたからこそ、事なきを得ることができました。
しかし、ご年配になってひとり暮らしだったり、近くに親族がいなかったり、色んなケースがある中で、鍵の管理は自身で行うしかない状況もあります。
だからこそ、急なトラブルを避けるためにも、鍵のバックアップは常に用意しましょう。
まずは、スペアキー入っているスマートキーを持つ。
近くに住んでいる親戚がいれば、万が一のために預けておく。
絶対にばれない屋外に隠しておく(昔の鍵っ子はよくやりましたね)。
ご時世的になかなか難しい時代になってきたのかもしれませんが、電気供給とて絶対ではないのです。
家の中で使用している家電が古くなって漏電して負荷がかかって、漏電ブレーカーが落ちるとか、
近くで落雷があって、ブレーカーが落ちることだってあります。
電気料金をカードで支払っていたのに手違いで支払いにならず電気供給を止められたケースもあったり。
結局、昔ながらの鍵は無くせないですよね。
それを理解した上で、便利なスマートキーを使いこなしましょう。
hiroyuki