BLOG
つくり手の言葉
9月に入っても、まだまだ日差しが厳しいですね。
でも、夜から朝方にかけては、すこし温度が下がってきて、過ごしやすい時間が増えてきています。
なんだか、秋の気配を感じる気がして、うれしくなります。
とは言え、まだ天気予報は最高気温30℃越えの日々を指しています。
今しばらく、日射対策しましょうね。
さて、最近の私はというと、とっても楽しい勉強会に参加し始めて、ウキウキです。
一般社団法人 ミライの住宅さんが主宰する、「空調講座」に参加しています。
オースタムは、ファース工法を始めた約25年前から、現在のTシャツの家まで、高気密・高断熱・全館空調の一般的に高性能住宅と言われる住まいづくりを続けてきました。
この25年の間に、家づくりは大きく変わりました。
特に変わったのは、家づくりをするお客様の住宅性能に対する意識です。
あの頃、見学に来られたお客様から、温度差の少ない暮らしは「お大臣の家」と言われたこともありました。
しかし、今や夏冬・各部屋温度差の少ない暮らしを求めるご家族がほんとうに増えました。
その要求性能も非常に高くなり、それに楽しみながら応えさせて頂いています。
ただ、実のところ、性能が変われば、設計する側にも色々な疑問点も出てきます。
その疑問に回答できる先輩がまわりに見当たらなくなってきました。
という事で、そんな空気に関する知識を、あらためて体系的に学びなおすことで、より精度の高いご提案ができるようにしたいなーって感じです。
先日その第1回講座を受けたので、また細かい内容は追々。
今回は、講義の中で、宇都宮の過去の温度データなどを確認できるツールを教えて頂いたので、それを使って、ふと頭に浮かんだ疑問について調べてみました。
その疑問とは、
ホントウに宇都宮は暑くなっているのか?
もちろん、皆さんも肌感として、年々夏が暑くなっていることを感じているかと思います。
私も同意です。
でも、それってデータ的にどうなの?
って事で、10年前の気温を調べてみようと、遊び始めました。
使用するのは、気象庁のホームページ。
実は誰でも、過去のデータにアクセスすることができます。
ここから、宇都宮市気象台で観測している、2024年の気温データと2013年(10年前)のデータを比較してみました。
とりあえず、夏の暑さなので、ざっくり7月と8月の最高気温 日別値(1日ごと)のデータをまるっと取得。
こんな感じ。
ぱっと見ただけでも、2024年のデータの方が、頭に3が付いている日が多いように見えるんですが・・・
比較するためにエクセルに落として、7月1日~8月31日の最高気温の平均を出してみます。
2013年 31.0℃
2024年 33.0℃
幸先イイです。すでに最高気温の平均が2℃も上がってる。
では、更にこの61日間で最高気温が真夏日(30℃)を超えた日数を拾ってみると・・・
2013年 41日
2024年 51日
こりゃ暑い訳だ。
では、更に最高気温が猛暑日(35℃)を超えた日数を拾ってみると・・・
2013年 3日
2024年 16日
もう、温暖化を否定なんてできませんよね。
ここまで来たら、同じ期間で平均相対湿度も拾い出してみます。
こちらは、時別値(1時間ごと)のデータを拾って、平均相対湿度を出してみると・・・
2013年 76.7%
2024年 78.9%
意外とわかりにくいので、今度は相対湿度95%以上になっている時間帯を拾うと・・・
2013年 101時間
2024年 213時間
24で割って、仮に日にまとめると・・・
2013年 4.2日間
2024年 8.8日間
相対湿度が、95%を超える時間が、倍になってますね。
まあ、現実には、相対湿度が高いタイミングって、比較的気温が下がっている真夜中~朝方のタイミングではあるので、単純にこの数値が体感温度にどこまで関係するかは、もう少しちゃんとした読み取りが必要ですね。
それにしたって、確実に、気温は上がっている。
昔と同じ考え方では、健康的な暮らしはできなくなってきています。
皆さんが、住宅にちゃんと性能をもとめるのも頷けます。
しっかりと、住まいに、断熱、気密、換気、空気循環を。
もちろん、耐震もね。
今回は、データというおもちゃを与えてもらったので、ちょっと遊んでみましたが、
今後はこれらのデータをもとに、もっと快適な住まいをご提供できるよう、深堀りします。
hiroyuki