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つくり手の言葉
今年も、OKB48総選挙の時期になりました。AKBじゃありません。
OKB48総選挙ってナニかって?
OK(お気に入り)B(ボールペン)総選挙の略で、
今の日本のボールペンシーンを代表する48本を、OKB総選挙管理委員会が選抜。その中から、あなたの好きなペン(推しペン)に投票してもらい、日本の「筆箱のセンター」を決める一投票企画です。
日本の技術の結晶である、ボールペン。愛用しているボールペンがどんな評価を得ているか推し活です。
私は昨年までは、三菱鉛筆ユニボールワンF派だったのですが、昨年2月に三菱鉛筆がドイツの筆記具メーカーLamyを買収し、連結子会社化したことによって生まれた、ガワはLamy safari、インクはジェットストリームという、奇跡のコラボ「LAMY safari JETSTREAM INSIDE」が出てしまい、推し変してしまいました。
今年はこの一本を推すことになります。
さて、この総選挙のスポンサー、文具王こと高畑正幸氏が今年、非常に面白い独自調査データを公開しました。
これ、ボールペンの重さ、軸径、重心位置をグラフ化したものです。
これまで、ボールペンの「書き味」と言ったら、まずは「インク」の違いが大きいを思われてきました。
しかし、手が直に持っているペンそのものの重さや形状を計測することによって、「書き味」という曖昧な好みを、「定量的」に可視化できるのではないかという試みです。
オモシロイですよね。
さて、住宅の場合は近年、居住環境性能についてのニーズが高まっているのは、ご存じの通りです。
Ua値(外皮平均熱貫流率)による断熱性能の比較。
C値(相当隙間面積)による気密性能の比較。
皆さんが、最低限気にする数値ですよね。
これらの数値、超重要ではあるのですが、これだけでは足りない気がしませんか?
Ua値は断熱性能を表すだけなので、外部の状況に左右されますし、冷暖房機器の選定や配置などによっても住み心地が変わります。
C値は、数値がでていないと、そもそも快適な住環境を作ることは不可能なのだから、気密取れていることが基本。
これら2つは前提でしかないのかもしれません。
もちろん、製品として同一の完成品が販売されているボールペンと、一棟一棟オリジナル性の高い注文住宅では、方向性が真逆です。
とは言っても、その建物の快適性を定量的に比較する数値って無いのでしょうか?
で、私が思うに、住宅で快適な性能を表せる数値って、
「室温○○℃、相対湿度○○%」で暮らせる事を想定して設計しているか?
という事になるのではないでしょうか?
Ua値が小さくても、気密が取れなきゃ快適にはなりません。
気密取れていても、空調機器の選定が甘ければ、快適にはなりません。
夏、室温が涼しくても、除湿できなければ、快適にはなりません。
だから、何℃何%を設計者が考えているかってところに集約されませんか?
Ua値、C値を聞くのは、基本として、「室温○○℃、相対湿度○○%」まで聞けたら最高です。
ただ、ココには、重要なポイントがあって、これから快適な暮らしをしたい皆さん自身が、「室温○○℃、相対湿度○○%」が快適なのかを事前に知っている事が大事。
家づくりを考え始めたら、是非自宅の各所にに温湿度計を置いてみてください。
快適と思ったら、数値をとどめておくこと。
最悪に暑い夏、寒い冬の温湿度を知っておく、毎日のちょっとしたチェックそれだけで、解像度が爆あがりです。
高気密・高断熱という言葉が一般化しているからこそ、キャッチフレーズの高気密・高断熱に踊らされない対策が必要ですね。
hiroyuki