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つくり手の言葉
一時期流行語にもなった「文春砲」という言葉。
スキャンダルを暴くその記事に、良くも悪くも多くの方が注目されているのではないでしょうか。
さて、先に発売した 週刊文春 10月18日号。こちらにスクープ記事が載ったのをご存知でしょうか。
記事の見出しは、
「睡眠が改善、喘息・鼻炎を防ぐ、学習効率向上
きれいな空気をつくる家」
そこに人々の関心の高まりを感じるからこそ記事にする週刊文春さん。
住宅内の空気環境について、有名大学教授の研究を紹介しています。
住宅内の空気がきれいだと、睡眠の質があがったり、アレルギー疾患の改善がはかれたり、さらには、論理系科目や暗記系科目の学習効率が上がるんです。
これは眉唾でも、トンデモ科学でもなく、東京大学名誉教授、早稲田大学教授や慶応義塾大学教授など錚々たる研究者が臨床結果など科学的根拠に基づいた事実何です。
住宅内の「換気」が十分に行われないと、CO2濃度が上がったり、化学物質過敏症を助長てしまったりと人体にマイナスの影響を与えます。
※読みたい方のために「週刊文春 10月18日号」アマゾンの販売ページ載せておきますね。
それでは、この換気を支えている住宅の基本性能とは何でしょうか。
それは「気密」です。
2003年に住宅の24時間換気が法律で義務付けられました。
これは当時、建築時に使われた建材などから出るVOC(揮発性有機化合物)などの影響で、シックハウス症候群という化学物質過敏症になるケースが多発したため、住宅内の環境改善を目的として2時間に1回は家中の空気が入れ替わる程度の換気をできる方法を必ず導入することとなりました。現在、換気方法の中心は機械(ファン)を使って、強制的に家の中の空気を屋外に排出する方法です。
さて、この換気ですが、同じ間取り、同じ方法で行ったとしても、しっかり行えるかどうかは気密性によって変わってきます。
意外と多くの方が、隙間が多い(気密性が低い)ほど、換気ができると思っていらっしゃるようですが、実は逆です。
気密性が低いと空気が気まぐれに出入りし「漏気」状態に。屋外の風の影響も受けてしまうため、バランスよく空気を動かすことができません。においが残ったり、湿気が留まりやすい場所ができたりと、吹き溜まりのような場所もでき、家中の空気汚染を解消できません。
しっかりと隙間をふさいで、空気の入り口と出口を決めてあげることで、はじめて家全体の空気の入れ替えを計画的に行うことができるのです。
わたしの自宅でも猫を飼っていますが、来客に伝えなければニオイで飼っていることに気づかれることはまずありません。
換気がしっかりできる家は、部屋干ししてもイヤなにおいが付きにくいです。
浴室だってカビにくいし、
さらに、気密性能が高ければ、冬であれば家の中を暖めた空気が無駄に外に逃げたり、冷たい空気が勝手に入ってくるのを防ぐことができます。
つまり、健康的な暮らしをするためには、「気密性」の確保は絶対条件です。
気密性が確保できているかは、気密測定を行えばわかります。
目安は C値=0.5以下 ※数値が低ければ低いほど気密性能が高い。
ここにこだわってる建築会社であれば、キレイな空気で暮らせること間違いなし。
特にこだわっている会社は、建築する住宅に対して全棟気密測定を行っていますので、自社の平均値、さらにはご自身の建てた家の性能が必ずわかります。
気密性は住宅のキホンです。
hiroyuki