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つくり手の言葉

YKK AP FAIR 2024 大事なところレポートします。

秋の涼しさがやってきたかと思ったら、今日の東京は30℃越え。

なかなか夏が終わりませんね。

そんな日ですが、今日はYKK APさんにご招待いただき、「YKK AP FAIR 2024」に伺ってきました。

場所は東京ビッグサイト南展示棟の南1・2ホールを単独で貸切っての展示会。

コロナ禍以降、縮小傾向にあった展示会ですが、今回初の単独フェアとの事。

国内を代表するサッシメーカーのYKK APさんが今後向かう方向で、今後の家づくりの方向が見えそうなので、レポートしちゃいます。

さて、レポートの前に、YKK APって知ってますか?

多く方は、YKKって聞くと、まずは洋服のファスナーを思い浮かべますよね。

その通り。それが大元です。

YKKそのものは、1934年に創業者 吉田忠雄が、日本橋でサンエス商会を設立し、ファスナーの加工・販売を始めました。

その後、吉田工業所、吉田工業株式会社と社名変更しながら、1946年に「YKK」を商標とします。

今や、世界に名だたるファスナーメーカーです。

そのファスナー輸出・営業部門として、1957年に設立されたのが吉田商事株式会社(現YKK AP)。

そこから日本のアルミサッシ歴史が始まります。

本展示会の講演に登壇された、東京大学建築学科 准教授の前真之先生曰く、

「YKK APが日本の低断熱住宅を牽引した戦犯のひとり」とのこと。

しかし、YKK APは、2009年に樹脂窓の販売を始めます。

この流れを推し進めたのが、当時幹部候補の支店長だった魚津さん。

実はこの人が、YKK AP代表取締役社長。

今や一般に良く知られている樹脂窓、この周知を大々的に行ったのもYKK APです。

さて、そんなYKK APさんの展示会の初っ端の展示は、もちろん住宅の窓。

断熱等級5の仕様提案から、等級6、そして等級7へ。

そして、このエリアの目玉は、「木サッシ」。

そう「木」です。すごい人だかり。

実際には、アルミクワッド、アルミと木の複合サッシと言えばわかりやすいですね。

室内側が国産ヒノキ、屋外側がアルミ木目シート貼りになってます。

YKK APが木サッシを販売するって報じられて時は、かなり驚きました。

「断熱性を高く、環境に配慮し、家具のような窓に」というコンセプトだそうです。

ちなみに、写真の窓は、片引き+FIXの幅3m、高さ2.5mのものですが、総重量200キロ越え・・・

樹脂の場合、フレームが中空なので、重量軽減できるのですが、木は詰まってますからね。

断面はこんな感じ。

木部の塗装は、けっこうテカテカなので、一瞬シートかと思ってしまう感じ。

気になる点もあるので、今度有識者に意見を求めてみようと思います。

ちなみにこっちは、弊社でも度々登場するイノベストD70。

国内だと最高性能の玄関ドア。

アルミ樹脂複合だけど、表面が本物の木。

こちらは、外部に木部が露出している為、材質も処理も違います。

材種はラジアータパイン。

これに、アセチル化処理を施します。

アセチル化処理ってのは、木材を酢酸で化学変化させて、細胞壁に水を通さなくさせる技術(ざっくり)。

こうすることで、「アコヤ」という高耐久木材へと進化したものです。

メーカーの解説員さんは、「腐りません!」と断言していました。

もちろん、塗装は落ちてくるので、美観の観点からは再塗装は必要ですけどね。

さて、木サッシ、木玄関ドアと、木が続きました。

実際、現地では撮影禁止ブースにて、木サッシと組み合わせて使用する木製収納などの展示もありました。

窓の性能が高くなることにより、より窓に近い場所に住む人が居場所を作れるようになる。

だからこそ、本物の木の質感が価値を増すというイメージ。

今後の、YKK APさんの動き次第で、業界の流れは変わるかもしれません。

とは言え、木窓の価格はまだエッグイので、今すぐとはいかないですけどね。

価格、メンテナンス、美観、性能、今後が楽しみです。

hiroyuki

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