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つくり手の言葉
5月なのに、2日続けての真夏日。
外作業のタイミングだったので、身体に堪えました。
「5月って、こんなに暑かったっけ?」
ふと気になって、気象庁のデータを調べてみました。
すると、2020年以降で、宇都宮市の5月に30℃を超えた日は、
と、実はほぼ毎年のようにありました。
人の記憶は、意外とあてになりませんね。
ただ、今年は少し違いました。
通常、宇都宮において、5月の30℃超えは、日差しは厳しくても湿度が低い。
上記データの同時間帯の相対湿度を確認すると、どれも30%未満でした。
いわゆる「カラッとしている暑さ」です。
ところが今年は、相対湿度が40%を超えていました。
真夏と比較すれば、まだ低い数字です。
それでも、身体への負荷が大きくなっているのは事実。
人が「暑い」と感じるのは、温度だけではありません。
湿度によって、体感はかなり変わります。
住宅の快適性を、温度だけで比較しているケースは今でも多いです。
もちろん温度は重要です。
でも、高断熱・高気密住宅のように、温度管理をシビアにしていくほど、今度は「湿度」の影響が大きくなっていきます。
例えば、
こういった感覚は、温度だけでは説明できません。
家づくりでは、
に見学へ行かれる方が多いです。
これは、とても大事。
ただ、日本にはもう一つ、確認すべき時期があります。
それが「梅雨」です。
外気温が下がり、湿度も下がる。
暖房バランスや、空気が乾燥しすぎないかを確認する時期。
外気温が上がり、湿度も上がる。
冷房と除湿のバランスを確認する時期。
ここが特殊です。
「外気温はそこまで高くないのに、湿度だけが高い」
つまり、普通に冷房除湿すると、今度は室温が下がりすぎてしまう。
壁掛けエアコン中心で、風を直接感じるような空調計画なら、なおさら体感差が出ます。
だからこそ、この時期の住宅内環境は確認する価値があります。
この時期の見学で、特に重要なのが、
「人が実際に暮らしている家」
を見ることです。
なぜか。
モデルハウスは、そもそも湿度が低めだからです。
実際の暮らしには、
など、水蒸気の発生源が大量に存在します。
つまり、住宅の湿度環境は、「生活」が始まって初めて本番になります。
一方、モデルハウスには、それがありません。
だから、湿度管理が比較的簡単に成立してしまう。
もちろんモデルハウスにも意味はあります。
ただ、「建てた後のリアルな環境確認」という意味では、限界があります。
だからこそ、「人が暮らしている実物件」の見学が重要なんです。
高断熱・高気密住宅が一般化するほど、逆に顕在化している問題があります。
それが、
「高断熱・高気密だからこそ必要になる設計」
です。
その代表例の一つが、湿度管理。
断熱・気密性能を上げるだけでは、快適性は完成しません。
そういった設計と施工が、実際の暮らしやすさに直結します。
これから家づくりを考える方は、ぜひ「温度」だけでなく、「湿度」まで含めて見学・比較してみてください。
6月の梅雨時期は、実は住宅性能を体感するには非常に重要なタイミングです。
※この記事は、オースタムの家づくりに対する考え方の一部をご紹介したものです。
オースタムは、宇都宮市を中心に、高断熱高気密住宅を「設計・計算・施工」まで一貫して考える工務店です。
株式会社オースタム 鈴木博之